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婦人病・冷え性・生理不順・橋本病(甲状腺機能低下症)

2000年以上前から漢方薬は婦人病と取り組んできました

 


★橋本病(慢性甲状腺炎)は、自己抗体が甲状腺を攻撃するために細胞が少しづつ減少して慢性的な炎症が生じて腫れてくるわけで、セドウ病とは全く逆です。

自己抗体のデータからは一般成人の10~25%の女性、5~10%の男性に橋本病があると考えられているそうです。
ただし、甲状腺機能が低下したり甲状腺が腫大したりして臨床的に問題になるのはその数分の1で、女性に多くみられます。遺伝的素因も考えられ、バセドウ病と同様に病因として自己免疫疾患と考えられています。



橋本病の初期の唯一の症状は首の腫れで、のどに違和感がある人もいます。
★甲状腺機能低下症状としては倦怠感、寒がり、むくみ(押しても圧痕を残さない)、筋力低下、便秘、体重増加、過多月経、声のかすれ、皮膚乾燥、脱毛などがあります。甲状腺機能異常を伴わないものではあまり自覚症状はありません。

 



甲状腺に対する 自己抗体(抗サイログロブリン 抗体または抗マイクロゾーム 抗体)が陽性になり、甲状腺機能が低下しますと血中甲状腺ホルモンは低値となり、甲状腺刺激ホルモンは高値になります。
また、血中コレステロール高値、 GOT、 GPT、 ALPなどの肝機能の軽度高値(このコレステロール低値や肝機能異常は甲状腺機能の改善とともに正常化する)などがあります。





★★橋本病・甲状腺機能低下症の漢方薬相談は以外にも多く、そのおかげで漢方薬での対応や応用も意外とやり易い病期だと思います。
基本的考え方は気血両虚等、婦人病に使用する頻用処方で甲状腺機能低下症に利用することが多いようです。

★橋本病(慢性甲状腺炎)は、自己抗体が甲状腺を攻撃するために細胞が少しづつ減少して慢性的な炎症が生じて腫れてくるわけで、セドウ病とは全く逆です。
甲状腺に対する 自己抗体(抗サイログロブリン 抗体または抗マイクロゾーム 抗体)が陽性になり、自己抗体のデータからは一般成人の10~25%の女性、5~10%の男性に橋本病があると考えられているそうです。

ただし、甲状腺機能が低下したり甲状腺が腫大したりして臨床的に問題になるのはその数分の1で、女性に多くみられます。
遺伝的素因も考えられ、バセドウ病と同様に病因として自己免疫疾患と考えられています。
甲状腺機能が低下すると血中甲状腺ホルモン値は低くなり、甲状腺刺激ホルモン値は高くなります。
また、コレステロール値が高くなり、 肝機能の値が少し高くなりますが、これらは甲状腺機能の改善とともに値は安定します。

 

★漢方医学的に考えますと
動作がゆっくりで疲れやすく、新陳代謝機能が低下し老けていく感じには気血両虚剤、腎陽剤が適応すると考えます。
息切れ・脈もゆっくりと徐脈・浮腫み・皮膚が乾燥してカサカサになってきて髪の毛も脱けたり、眉毛が薄くなったりするのにはやはり気血両虚剤が適応します。

寒がり・かすれた声や低音には補気剤・陽虚剤・陰虚剤が適応します。
喉も違和感がある・ボーっとして痴呆症と間違われることもあるは行気剤・気滞血瘀剤が応用可能です。
心肥大となります


橋本病(甲状腺機能低下症)の漢方医学的解釈
漢方医学的に橋本病を考えた場合、一連の症状から気虚・気血両虚・陽虚として考えるのが最も適切だと思います。気虚の「気」はその名のとおり、元気の「気」であり人間の身体活動に不可欠なエネルギーを指し、このエネルギーがなんらかの原因で不足してしまった状態を気虚と呼びます。

気虚
の典型的な症状としては疲労感、倦怠感、息切れ、めまい、手足の冷え、下痢や軟便、風邪などにかかりやすいといったものが挙げられます。気からは身体を栄養する血や身体を潤す津液も生まれるので、気の不足は結果的には血や津液の不足も引き起こしてしまいます。そうなると立ちくらみなどの貧血症状、不眠、不安感といった血虚の症状や皮膚など身体の乾燥感といった気血両虚・津液不足の症状も現れます。


★甲状腺機能低下症に利用・適応する漢方処方
十全大補湯-------1151年、和剤局方記載、体力気力を補い、元気を取り戻すのを、役立つように構成されています。寒がり、または冷え性で貧血気味、顔色悪く、疲労衰弱がひどいとき、あるいわ病中・病後・手術後などで体力・気力・食欲が低下または、弱っている方・肥れない方などに適しています。
漢方的考え方は、気血両虚で、貧血・橋本病(甲状腺機能低下症・慢性肝炎・自律神経失調症・ガン治療の補助(制ガン作用・延命効果・免疫賦活・抗がん剤や放射線の副作用軽減・痛みを和らげる効果・回復促進)・体力低下・全身衰弱・白血病・脱肛・痔ろう・胃下垂・低血圧症・甲状腺機能低下症などに応用されています。


補中益気湯

1100年代、脾胃論記載
漢方的効能は補気建脾・升陽虚陥・脾統血で、胃腸の働きを良くして消化吸収力を高めて体力を回復させ、元気を取り戻すのを助けます。慢性疲労・慢性下痢・慢性的微熱・四肢がだるい・元気がない・動作がおっくう・たちくらみ・頭の鈍痛・食欲不振・胃弱・夏痩せ・長引く風邪・下痢をしやすい・貧血気味・脱肛・胃下垂といった諸症状に効果的です。
応用では自律神経失調症や慢性肝炎・筋無力症・低血圧・脱肛・子宮脱・橋本病(甲状腺機能低下症・ヘルニア・ガン・生理過多・血小板減少紫斑病
等といった病気にまで応用可能です。

芎帰膠艾湯

金匱要略記載
出血や貧血などに使用され、不正出血や痔出血・血尿・生理不順・流産癖・腎出血などに使用されています。漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)の出血に使用される代表格で、顔色が悪くつやがない、カサカサ肌・四肢のしびれ・筋肉のひきつり・目のかすみや眼精疲労・頭のふらつきなどの血虚症状を伴います。

当帰芍薬散

2000年前の医学書、金匱要略記載、体を温めて血流を改善する漢方処方で、痛みをやわらげたり、貧血症状やホルモンバランスを整える効果も期待でき、排尿を促進して水分の代謝異常を改善する効果もあります。
妊娠安定のための服用も多く、体の血・水のバランスを整えますので、
体の疲れ・冷え性・生理不順・生理痛・貧血症状・橋本病(甲状腺機能低下症・不妊症・習慣性流産・むくみ・頭痛・めまい・肩こり・目の周辺のくま・更年期障害・下腹部痛・ネフローゼ・浮腫み・慢性腎炎・高血圧などに使用されています。


冷え性・不妊症と漢方処方のはなし------2000年前から冷え性治療に貢献していた漢方医学

 

冷え性・不妊症と漢方処方のはなし-------2000年前から冷え性治療に貢献していた漢方医学
★2000年以上前から漢方医学は、気・血の存在を最重要と考えています。
気虚(エネルギーや働きの低下など)・陽虚(暖める力が低下)・瘀血(血液の滞り・血行不良)・気滞血瘀(


神経症などで気が滞り、血液の流れも滞る)といった病状が存在しているように、気血のバランスを整えることで改善を図ることを2000年間発展し続けてきました。
長年の積み重なった経験は現代にも生きていて、2000年前に考案された漢方処方が淘汰されず生き残っているということは驚きです。
そのおかげで現代人の色々な病気に対しても応用次第で優れた効果を発揮しているのだと思います。

婦人病、橋本病(甲状腺機能低下症など)に利用・応用されている漢方処方


当帰四逆呉茱萸生姜湯-------2000年前の医学書、傷寒雑病論記載、風邪のことを論じた医学書ですが、応用に応用を重ね、末端冷え性や生理不順・不妊症・しもやけ等にも使用されています。
血行をよくして、体を温める作用があり、冷えによる痛み(座骨神経痛・下腹部痛・腰痛・頭痛など)を軽減します。

温経湯--------同じく金匱要略記載、ロバの皮(阿膠=コラーゲン)が含まれている温経湯は、血液循環を改善しながら体を温め、貧血症状・乾燥肌・ホルモンバランスを整える効果も期待できます。皮膚や唇がカサつく傾向の方の、生理不順や生理痛・下肢の冷え・腰痛・しもやけ・主婦湿疹・更年期障害・頭痛・冷えのぼせ・不妊治療や排卵機能回復などに利用されています。
漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)・温経散寒・瘀血(血液の滞り・血行不良)・和胃などで、手のひらのほてり・手掌角化症・自律神経失調症・不正出血・貧血症などに応用されています。

桂枝茯苓丸-------金匱要略記載、瘀血(血液の滞り)には桂枝茯苓丸というくらい、瘀血の代表格的漢方処方です。
血行をよくして熱のバランスを整えることで、のぼせや冷えを改善し、子宮などの炎症をしずめます。また、ホルモンバランスを整え
る効果も期待でき、生理不順や生理痛・頭痛・めまい・肩こり・のぼせ・足の冷えなどを改善し、更年期障害・不妊症・子宮筋腫・ニキビ・シミ・痔・肝臓病まど、瘀血(血行不良)が原因の病気・症状を改善します。不妊症の場合、排卵があっても黄体機能が悪いと着床せず妊娠できないケース等に温経湯・当帰芍薬散とともに使用されています。

芎帰膠艾湯---------金匱要略記載、出血や貧血などに使用され、不正出血や痔出血・血尿・生理不順・流産癖・腎出血などに使用されています。漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)の出血に使用される代表格で、顔色が悪くつやがない、カサカサ肌・四肢のしびれ・筋肉のひきつり・目のかすみや眼精疲労・頭のふらつきなどの血虚症状を伴います。

 


この成分がなぜか良く効くのです。

甲状腺機能亢進症に漢方処方のおすすめ

甲状腺機能亢進症の原因として多いのはバセドウ病である。これは甲状腺刺激ホルモン受容体に対する抗体によっておこる自己免疫疾患である。

主に心臓の活動が上がって頻脈になる、エネルギー消費の亢進により多食や体重減少、多飲多尿、発汗、高血糖などやめまい、抜け毛、鬱、不安感、イライラ、震え、暑さに耐えられない、などの症状がある。そのほかの症状として、動悸、不整脈(心房細動)、息切れ、性欲不振、吐き気、嘔吐、下痢を伴うこともある。治療をせずに長期間放置していると骨粗鬆症の原因となることもある。

漢方薬局東京都で漢方歴30年|漢方薬相談は目黒区中目黒の桂林堂へ

橋本病・甲状腺機能低下症の漢方薬/東京都目黒区の漢方薬局 桂林堂薬局