EditRegion3

子宮筋腫・卵巣のう腫の漢方薬は瘀血が中心になります。 

 

 

子宮は内側から、粘膜、筋肉、漿膜(しょうまく)で構成されて、粘膜は子宮体部では子宮内膜と呼ばれ、受精卵が着床する場所です。

 

妊娠しなければ毎月はげ落ちて子宮外に出て、これが月経(生理)です。

女性ホルモンの(エストラジオールとプロゲステロンの2つがあり、その内の女性ホルモンエストラジオール)の影響を受けて、筋肉細胞が増加・腫大する病気が筋腫です。

 

原因は、筋肉細胞のエストラジオールに対する("感受性"); 感受性が強いか、エストラジオールの量が過剰か、またはその両方かです。

筋肉の増大の仕方は、子宮全体が大きくなる場合、 局所的に筋肉が増大する場合など様々です。

厳密に診断すると、30代女性の3人に1人は筋腫があり、いずれにしても体内のエストラジオールが原因ですから、閉経(卵巣内の卵からエストラジオール分泌がなくなる)すれば、筋腫は自然に縮小します(治ります)。

 

筋腫の症状

 



[1]過多月経
月経血量が増えます。とくに粘膜下筋腫にみられます。

[2]貧血
過多月経の結果、貧血になります。

症状としては、立ちくらみです。(リュープリン、スプレキュア、ゾラデックス、ナサニールなど)により閉経させるか、低用量ピルで月経血量を減少させることができれば貧血は改善します。

 

ただし、粘膜下筋腫の状態によっては、Gn-RHアゴニストや低用量ピルで管理不可能な場合もあります。いずれにしても、鉄剤の補強は必須です。貧血が続くと、血が薄くなった分血液を多く送り出さなければいけないため心臓に負担がかかり、次第に心臓が肥大してきます。

Gn-RHアゴニストや低用量ピル量で出血量を管理できない場合は手術(筋腫核出術)が 適応となります。

[

3]月経痛、下腹部痛、腰痛
筋層内筋腫で4cm以上、漿膜下筋腫で7cm以上の場合、頸部筋腫などで、これらのいずれかの症状が出る場合もあります。また、月経時にこのような症状がある場合は、子宮内膜症が合併していると考えたほうがよいでしょう。

[4]頻尿(ひんにょう)
子宮筋腫が前方に発育すると膀胱を圧迫し、頻尿になります。後方に発育した場合は、便秘になることもあります。

[5]腫瘤(しゅりゅう)を触れる
子宮筋腫が前方に発育した場合、あるいは筋腫を含めた子宮全体が巨大化した場合、自分でさわれますし、また見ただけでもわかるようになります。


筋腫の漢方薬としては、活血化淤や、化痰、軟堅といった方法が用いられます。

生理過多による貧血には補血の漢方薬

漢方薬の中には末梢血流作用があるものが多く、また補血作用や体の中心から保温する働きに優れている漢方生薬も多く存在します。
約2000年前に発表された漢方医学の医学書、傷寒雑病論と金匱要略では、風邪の治療と現代にも通用する慢性病を論じています。その医学書の中では、冷え性に加え、生理不順や生理痛、不妊症などへの対応したものも少なくなく、2000年前の人たちも現代人と同じ苦しみで悩んでいたんだと理解できます。
生理不順・不妊症・生理痛・浮腫み易い体質は漢方薬がベストだと思います。

 

人気もの阿膠で婦人病、子宮筋腫の貧血傾向に

天然生薬阿膠は止血・補血・滋陰・潤燥・安胎効果等に利用され、阿膠は様々な症状と密接に関わりを持ち、効能も幅広く、不正出血や生理痛の緩和、出産後の滋養や抜け毛の改善、便通の改善、骨そしょう予防などの治療効果の他、肌荒れ・乾燥の防止などの促進などの美容効果があります。

● 薬理作用: 血液凝固抑制作用、制腫瘍作用 、出血・吐血・下血・月経不順

● 効能・用途: 月経過多・肺虚による喀血。止血薬として、血管壁弛緩と血液凝固減退の為に起る血液の浸透性亢進による出血に応用する。また、包摂薬として化膿、疼痛、利尿減少または頻数にも用いる。

 

婦人病、子宮筋腫卵巣のう腫の漢方薬

冷え性・不妊症と漢方処方のはなし-------2000年前から冷え性治療に貢献していた漢方医学
★2000年以上前から漢方医学は、気・血の存在を最重要と考えています。
気虚(エネルギーや働きの低下など)・陽虚(暖める力が低下)・瘀血(血液の滞り・血行不良)・気滞血瘀(神経症などで気が滞り、血液の流れも滞る)といった病状が存在しているように、気血のバランスを整えることで改善を図ることを2000年間発展し続けてきました。
長年の積み重なった経験は現代にも生きていて、2000年前に考案された漢方処方が淘汰されず生き残っているということは驚きです。
そのおかげで現代人の色々な病気に対しても応用次第で優れた効果を発揮しているのだと思います。

温経湯--------同じく金匱要略記載、ロバの皮(阿膠=コラーゲン)が含まれている温経湯は、血液循環を改善しながら体を温め、貧血症状・乾燥肌・ホルモンバランスを整える効果も期待できます。皮膚や唇がカサつく傾向の方の、生理不順や生理痛・下肢の冷え・腰痛・しもやけ・主婦湿疹・更年期障害・頭痛・冷えのぼせ・不妊治療や排卵機能回復などに利用されています。
漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)・温経散寒・瘀血(血液の滞り・血行不良)・和胃などで、手のひらのほてり・手掌角化症・自律神経失調症・子宮筋腫・卵巣のう腫・不正出血・貧血症などに応用されています。

桂枝茯苓丸は瘀血改善で筋腫治療-------金匱要略記載、瘀血(血液の滞り)には桂枝茯苓丸というくらい、瘀血の代表格的漢方処方です。
血行をよくして熱のバランスを整えることで、のぼせや冷えを改善し、子宮などの炎症をしずめます。また、ホルモンバランスを整える効果も期待でき、生理不順や生理痛・頭痛・めまい・肩こり・のぼせ・足の冷えなどを改善し、更年期障害・不妊症・子宮筋腫・ニキビ・シミ・痔・肝臓病まど、瘀血(血行不良)が原因の病気・症状を改善します。不妊症の場合、排卵があっても黄体機能が悪いと着床せず妊娠できないケース等に温経湯・当帰芍薬散とともに使用されています。

芎帰膠艾湯は貧血に---------金匱要略記載、出血や貧血などに使用され、不正出血や痔出血・血尿・生理不順・流産癖・腎出血などに使用されています。漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)の出血に使用される代表格で、顔色が悪くつやがない、カサカサ肌・四肢のしびれ・筋肉のひきつり・目のかすみや眼精疲労・頭のふらつきなどの血虚症状を伴います。

当帰芍薬散

2000年前の医学書、金匱要略記載、体を温めて血流を改善する漢方処方で、痛みをやわらげたり、貧血症状やホルモンバランスを整える効果も期待でき、排尿を促進して水分の代謝異常を改善する効果もあります。
妊娠安定のための服用も多く、体の血・水のバランスを整えますので、
体の疲れ・冷え性・生理不順・生理痛・貧血症状・不妊症・子宮筋腫・習慣性流産・むくみ・頭痛・めまい・肩こり・目の周辺のくま・更年期障害・下腹部痛・ネフローゼ・浮腫み・慢性腎炎・高血圧などに使用されています。
漢方的な考え方は

応用では慢性腎炎・ネフローゼ・血圧異常・腰痛・座骨神経痛・耳鳴り・
当帰四逆呉茱萸生姜湯-------2000年前の医学書、傷寒雑病論記載、風邪のことを論じた医学書ですが、応用に応用を重ね、末端冷え性や生理不順・不妊症・しもやけ等にも使用されています。
血行をよくして、体を温める作用があり、冷えによる痛み(座骨神経痛・下腹部痛・腰痛・頭痛など)を軽減します。

子宮筋腫卵巣のう腫の漢方薬/ 東京都目黒区の漢方薬局 桂林堂薬局

漢方薬局東京都で漢方歴30年|漢方薬相談は目黒区中目黒の桂林堂へ