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更年期障害;2000年前から神経の病気に取り組んできた漢方医学

自律神経失調症やうつ病・更年期障害、さらに認知症・アルツハイマーなどにも利用できる漢方処方
1000年以上前からあった更年期障害 、漢方薬でホルモンバランスを整えて改善。

更年期障害や自律神経失調症などに使用されている漢方処方は、応用範囲がとても広く、大変便利で、パニック症や多汗症、起立性調節障害・抑うつ病・不眠症・メニエール・更年期障害・赤面症など、幅広く利用可能です。

漢方医学は現代医学のような診断名による治療法と違い、主訴(患者が訴えている症状など)が同じであれば、病名に関係なく漢方処方が使用でき、漢方処方に数多くの効能効果が記載されているのはこのためです。

 

更年期障害と自律神経失調症の違い

混同されやすい更年期障害と自律神経失調症

更年期障害とは、閉経前後の女性ホルモンの機能低下と、加齢によって起こる心体の色々な症状です。
更年期障害の主な症状は、ほてり、手足の冷え、イライラ感、めまい、肩凝り、腰痛、骨粗鬆症、高脂血症などが挙げられます。

自律神経失調症は、不安感や不眠症状、原因不明の肩凝り、頭痛などの症状があり、なかなか症状がおさまらないようです。
自律神経失調症の大きな原因は、人間関係などのストレスが重なり、抑えきれなくなったときに起こる、自律神経の乱れやバランス異常によります。

自律神経失調症になり易いタイプとして、とくに真面目で、仕事熱心、他人の目が気になる、環境の変化に順応しにくいなどの性格を持った人が、自律神経失調症の症状が起こりやすいといわれています。

 

更年期障害と似ている甲状腺機能亢進症のバセドウ病

更年期にはいると強弱の個人差はありますが、不快感や疲労感などといった症状がおこりやすくなります。しかし中には更年期障害の代表的な諸症状と同じ症状がおこる病気もあり、更年期障害と思い込んだために病状が悪化するケースもあるそうです。

更年期障害と同じ様な症状がおこる病気のひとつに「バセドウ病」があり、バセドウ病は、甲状腺ホルモンの分泌量の過多によって起こる【甲状腺クリナーゼ】という病気の前段階と考えられている病気で、代表的な症状に「発汗」「疲労感」「イライラ」など、更年期障害と同様の症状がお起こります。

 

男性にも更年期障害

更年期障害は女性に特有の病気だと考えられていましたが、最近では、男性にも更年期障害が見られるということがわかってきています。

 

男性の更年期障害は、認知度は低く、更年期障害の症状を訴えても、単なる疲労や年齢のせいだと片づけられてしまうことが少なくないようなので、特に注意が必要です。

男性の更年期障害の症状は、女性と同様、多岐に渡っていますが、「3大症状」と言われるものは、
不安・不眠・イライラなどの精神症状とED(勃起障害)などの性機能障害、頻尿・残尿感などの前立腺疾患を中心とする尿路症状の、3つです。

更年期の男性で、このような症状が見られる場合は、男性更年期障害の疑いがあると言えそうです。

判別ポイントとして、「そう状態」「食欲旺盛」「継続的な症状である」「じっとしていられなくなる」といった、更年期障害と真逆であるバセドウ病特有の症状があることを覚えておくと良いでしょう。

神経症状

更年期障害での精神的な症状

更年期障害の精神的な症状としては、不安・孤独感・不眠・イライラなどが挙げられるようです。
エストロゲンには、精神を安定させる作用もあると言われています。
更年期障害の症状としてこれらの精神的な症状が現れるのには、エストロゲンの分泌の減少が影響していると考えることができるようです。

更年期は、子供が独立する時期と重なることが多いため、いわゆる「空の巣症候群」が発生し、喪失感が続いたり、気分が滅入ったりする場合があり、このことも、更年期障害の精神症状に影響を与えることがあると考えられています。
更年期障害の症状の中でも、精神的な症状に対しては、薬などを使った治療のほか、専門家のカウンセリングが効果的なこともあるようです。

発熱・発汗・のぼせ

更年期障害の症状の一つとして、発熱が見られる場合があります。
更年期になるとエストロゲンの分泌が減少しますが、視床下部が減少したエストロゲンを補おうとして過剰に働くことによって、自律神経が影響を受け、更年期障害のさまざまな症状が起こります。
自律神経の乱れから起こる更年期障害の症状には、発汗・めまい・手足の冷えなどがありますが、発熱も、このうちの一つだと言われています。
更年期障害の発熱の症状は、更年期障害による血管運動の失調が原因となり、皮膚温度が上昇することから起きると考えられています。

高血圧

更年期に見られる症状の一つに、高血圧があります。
更年期の高血圧には、エストロゲンの減少が関係していると言われています。
エストロゲンの分泌を調整するのは視床下部ですが、更年期になり、エストロゲンが減少し始めると、視床下部は、エストロゲンの分泌を促すことに集中するようになります。
同じ視床下部で調整されている自律神経は、その影響を受けてしまい、不安定になると考えられています。
このため、自律神経によって調整される血圧も不安定になり、高血圧の症状が出る場合があると言われているのです。
このような仕組みによる、更年期の一過性の高血圧の場合は、更年期の時期を過ぎ、体調が落ち着くに従って、安定していくことが多いようですが、まれに本格的な高血圧となってしまうケースもあるようですので注意が必要です。

 

 

 

更年期とは、生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期をいい、卵巣機能が衰退しはじめ消失する時期にあたります。

閉経とは卵巣機能の消失によって起こる月経の永久的な閉止をいい、自然閉経と人為的閉経(医原的閉経)があります。自然閉経とは卵巣機能の自然消失に伴い起こった閉経のことで、更年期婦人において明らかな原因がなく月経が1年以上ない時は閉経と思われます。

 

人為的閉経(医原的閉経)は手術などで両側卵巣を切除することによって起こる閉経のことで、子宮のみを摘出し卵巣が残っている場合は含まれません。日本人の閉経の正常範囲は45歳から56歳で、平均閉経年齢は51歳です。
初経、妊娠・出産、閉経といった女性特有の体の働きを支配しているのが卵巣から分泌される女性ホルモン、とくに卵胞ホルモン(エストロゲン)です。エストロゲンは40歳頃より低下しはじめ、閉経後も数年間は産生されていますが、更年期障害はこのエストロゲンの分泌が急激に減少することによって起こります。

 

更年期障害に良く効く漢方処方

加味逍遥散

更年期障害のファーストチョイスに加味逍遥散というくらい、あまりにも有名な漢方処方で、職場の人間関係などによるストレスなどに、加味逍遥散が随分助けてくれます。嫌な上司・家庭内でのトラブル・仕事上での人間関係などから起こりやすい精神神経症状にとてもお勧めです。イライラしたり、やたらと怒りっぽくなったりする方に良く効きます。
宋時代(1107~1110年)和剤局方記載、漢方的な治療法は、気滞血瘀・肝気鬱結・肝陽上亢で、気・血の流れが悪く、停滞している“気・血・水”の流れをよくすることで、精神神経状態を落ち着かせ、血液循環を改善し、清熱作用で上半身の余分な熱(のぼせ傾向)を取り去ります。

ホルモンバランスを整え、生理不順や生理痛・イライラしたり怒りっぽくなる・やる気の低下・めまいやフワフワ感・動機・上半身が熱くなるのぼせ傾向や発汗・寝つきが悪い・不眠症・不安感・抑うつ状態・焦躁感・頭痛・肩こり・倦怠感・多汗症・赤面症・ニキビ・慢性肝炎・子宮筋腫・不妊症などの症状・病気にまで適応します





黄連解毒湯は気の上昇を改善して更年期障害に対応

清熱解毒の代表的漢方処方黄連解毒湯。
外台秘要記載、成分黄連・黄芩・黄柏・山梔子はのぼせ気味で顔色赤く、イライラする傾向の方の、胃炎・口内炎・二日酔いなどから、不眠症・ノイローゼ・めまい・動悸・更年期障害・自律神経失調症などの神経症に幅広く応用されています。
漢方的考え方・治療法は心火旺・肝胆火旺・清熱解毒で、上半身の余分な熱を取り去り、高血圧・脳卒中・精神不安・焦躁感・赤面症・多汗症・鼻血・痔出血・アトピー性皮膚炎などに使用されています。




半夏厚朴湯

“気”帯治療の代表格半夏厚朴湯は、2000年前の医学書、金匱要略記載、滞っている“気”の流れを良くしたり、発散したりして、“気”の滞りを改善します。神経をしずめ、心と体の状態をよくします。また、咳や吐き気を抑える作用もあります。
喉や食道部、または脇胸部の梗塞感や詰まり感・心臓が握られている様・咳ばらいや吐き気が使用目安です。
滞っている“気”の流れをよくしますので、気分がふさいだ方の抑うつ状態や不安神経症・精神不安・不眠症・無気力・恐怖感・ノイローゼ・動悸・更年期障害・神経性胃炎・しわがれ声・心臓喘息・つわり等の症状・病気を改善。



抑肝散加陳皮半夏湯

1556年に出版された小児医学書、保嬰撮要記載、神経の高ぶりを抑え、また、筋肉の“こわばり”や“つっぱり”をゆるめて、心と体の状態を良くします。

イライラ感・不眠・緊張感・多汗等の精神神経状症状、あるいは、手足のふるえ・筋肉のけいれん・動悸・頭のふらつき・言葉のもつれ・どもり・子供の夜泣き・ひきつけ等・認知症・脳循環改善などに利用されています。面白いネーミングについて------漢方の考え方、陰陽五行論では、“肝”は心や精神のことを示し、抑肝散という処方名は、その意味での”肝”、つまり精神神経症状を抑えることを目的とした漢方処方です。

更年期障害・不眠症・チック症・うつ病・高血圧・動脈硬化・脳血管障害・小児夜泣き・認知症などにも応用可能です。TVでも放送されたように、抑肝散の研究が進み、アルツハイマー型認知症患者の起こり易い症状である神経亢進・幻視・妄想・抑うつ・徘徊・暴力に対する抑制効果があると解明されてます


桂枝加竜骨牡蛎湯

2000年前の医学書、金匱要略記載、神経の高ぶりを鎮め、また、気力をつけることで心の状態をよくします。神経症や不眠・不安感・無気力感・夜尿症・精神面がかかわる動悸や性的機能の低下などにも用います。
漢方的考え方は、安神・通陽・補気血・調和営衛で、気血不足・虚陽浮越の症状に使用される代表格です。
体質の虚弱な方で、体が疲れやすく、興奮して眠れないというときに用いられ、臍部辺りの動悸の自覚がよく効く目安で、神経衰弱・心悸更新・性的ノイローゼ・陰萎・小児夜尿症・脱毛症・小児夜泣き・眼精疲労・夢精・発作性頻脈・自律神経失調症・統合失調症などに応用可能です。



帰脾湯

宋時代(約1000年)、済生方記載、胃腸を丈夫にし、貧血症状を改善しながら、不安や緊張を緩和し、寝つきをよくします。漢方的考え方は、気血両虚・安神・補脾で、倦怠無力・元気がない・胃腸虚弱・胃腸・健忘・頭がふらつく・動悸・めまい・不眠など、繊細で貧血気味、さらに微熱や熱感を伴うときに良く効きます。

加味帰脾湯

帰脾湯に、肝鬱上亢・心脾両虚で、のぼせ傾向をしずめ、精神不安・ノイローゼ・不眠症・神経の高ぶりなどを改善します。自律神経失調症・心臓神経症・不安神経症・健忘症・認知生・慢性胃腸炎・不正出血などに応用されています。




柴胡桂枝乾姜湯

2000年前の医学書の医学書、傷寒雑病論記載、気血の流れを良くし、体の熱や炎症をひき、また、緊張をゆるめて神経の疲れを癒し、貧血気味な方の動悸・息切れ、心と体の状態をよくします。繊細で神経過敏な方の更年期障害・不眠症・多汗症・慢性肝炎・慢性胃腸炎・胆のう炎・気管支喘息・インフルエンザ

柴胡桂枝湯-----------2000年前の医学書、傷寒雑病論記載、傷寒雑病というぐらい、本来は風邪の中期に使用されるものですが、応用範囲が広く、色々な病気、症状に使用可能です。
体の熱や炎症をひき、また痛みをやわらげる働きをします。胃の辺りや肋骨下部が張り胸苦しさ、吐き気があるものに適応します。具体的には長びく風邪で微熱や頭痛・食欲不振を伴うとき、病気では胃潰瘍・十二指腸潰瘍・慢性肝炎・胆石・自律神経失調症などにも使用可能です。


中目黒代替医療研究会

漢方薬局東京都で漢方歴30年|漢方薬相談は目黒区中目黒の桂林堂へ

自律神経失調症・更年期障害の漢方薬/ 東京都目黒区の漢方薬局 桂林堂薬局へ

 

更年期障害・自律神経失調症の漢方薬/ 東京都目黒区の漢方薬局 桂林堂薬局