ヘルペスに効く漢方薬| 東京都 目黒区
ヘルペスは、体力の衰えている時に出てくるウイルス性の皮膚疾患で、水疱・発赤・痛み・・・。
漢方医学の考え方では、ヘルペスの症状が出ているときは、「湿熱」と考えて治療し、清熱解毒・清熱瀉火 清熱化湿といった方法。
その次に抗ウィルスさようとして免疫力の強化には気血両虚剤(例えば十全大補湯・補中益気湯・柴胡五苓散など)が候補に上がります。
水疱→湿 発赤→熱 となり、痛みは患部に気血が滞るために生じるものと考えるのです
年に1~2回、数年に1回程度の再発ならまだ我慢が出来ますが、毎月発症したり、治ればまた直ぐに再発する方も多いようです。
何らかの原因で、体内に湿(身体に不必要な水分)が発生すると同時に、体内に要らない熱が発生するのが「湿熱」ですが、漢方ではこれがなぜ生じるのか?を突きとめ、「湿熱」を発生させている根本から治していきます。
女性では、排卵時期から生理開始までに発生する「肝熱(肝火)」が影響し、生理周期に合わせて性器(陰部)ヘルペスを繰り返すという方も少なくありません。
また、口唇ヘルペスの場合は、「胃湿熱」が関係しますので、食べ過ぎ・飲み過ぎの時や胃腸の調子が悪くなったときなどに再発しやすくなります。
漢方で治す場合は水疱の出来ている時と、皮膚症状が治り痛みだけが残っている時では、治療法が異なります。
漢方では、身体に正気が充実していれば、ヘルペスは発症しないと考えます。
ヘルペスが発症するかしないかは、「正気と邪気」のどちらが強いかによって大きく分かれます。
「正気」と言うのは、身体を守る「自己免疫力」で「邪気」と言うのはここでは「ヘルペスウイルス」をさします。同じヘルペスでも帯状疱疹の場合は高齢者に多く発症しますから、「正気が弱い」と言うのはわかります。しかし口唇ヘルペスや性器(陰部)ヘルペスは、高齢者だけでなく10代~30代の正気が充実している年代にも多く現れています。
なぜこういう事になるのでしょうか?
これは、発症を繰り返す若者の身体の中で、口唇ヘルペスや性器ヘルペスと言う「邪気」にとって力がつきやすい環境にあると言えるのです。この環境下で「睡眠不足」や「ストレス」など正気が少なくなる状態に陥ると、正気は邪気を駆逐することが出来ず、ヘルペスを発症させる事になります。
では、邪気が好む身体の環境とはどういう環境なのでしょうか?
それは「湿熱」を生じやすい環境です。「暴飲暴食」や「ジャンクフード」・「油物・味の濃い食べ物」の摂取過剰。また、過剰な水分の摂取・過度の飲酒などがあげられます。ストレスは「肝熱」を生じさせる原因になりますし、女性の場合、排卵時期から生理開始時期までは「肝熱」が生じやすくなります。そのような時期に上記のような環境が加わると「湿熱」が発生しやすい状態となるのです。これが「元気な若い身体なのに、ヘルペスの再発を繰り返す」と言う理由です。
きちんとした食生活や日常の生活を送っていても、アトピーや糖尿病、その他の慢性病・産前産後による正気不足はヘルペスの発症原因となります。
ヘルペス治療の代表的漢方処方
気血両虚剤、清熱瀉火 清熱化湿・理湿
熱解毒の代表的漢方処方黄連解毒湯。
外台秘要記載、成分黄連・黄芩・黄柏・山梔子はのぼせ気味で顔色赤く、イライラする傾向の方の、胃炎・口内炎・二日酔いなどから、不眠症・ノイローゼ・めまい・動悸・更年期障害・自律神経失調症などの神経症に幅広く応用されています。
漢方的考え方・治療法は心火旺・肝胆火旺・清熱解毒で、上半身の余分な熱を取り去り、高血圧・脳卒中・精神不安・焦躁感・赤面症・多汗症・鼻血・痔出血・アトピー性皮膚炎などに使用されています。
桂枝茯苓丸
金匱要略記載、瘀血(血液の滞り)には桂枝茯苓丸というくらい、瘀血の代表格的漢方処方です。
血行をよくして熱のバランスを整えることで、のぼせや冷えを改善し、子宮などの炎症をしずめます。また、ホルモンバランスを整える効果も期待でき、生理不順や生理痛・頭痛・めまい・肩こり・のぼせ・足の冷えなどを改善し、更年期障害・不妊症・子宮筋腫・ニキビ・シミ・痔・肝臓病、瘀血(血行不良)が原因の病気・症状を改善します。不妊症の場合、排卵があっても黄体機能が悪いと着床せず妊娠できないケース等に温経湯・当帰芍薬散とともに使用されています。
芎帰膠艾湯
金匱要略記載、出血や貧血などに使用され、不正出血や痔出血・血尿・生理不順・流産癖・腎出血などに使用されています。漢方的考え方は血虚(貧血傾向・眼精疲労・生理不順など)の出血に使用される代表格で、顔色が悪くつやがない、カサカサ肌・四肢のしびれ・筋肉のひきつり・目のかすみや眼精疲労・頭のふらつきなどの血虚症状を伴います。
ヘルペス・帯状疱疹と漢方薬/