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胃炎・胃潰瘍に効く、ストレス不調に使用される漢方処方を紹介します

 

漢方医学が考える脾臓の働き
体力強化・消化吸収・造血機能などいろいろあります。

脾虚とは--------簡単に言ってしまえば胃腸が弱いということです。
脾虚の具体的症状

消化管機能低下・体力低下・食欲不振・お腹が冷える・下痢しやすい・疲れやすい・肥りにくい・目に力がないなど。

脾虚に使用する漢方薬など--------------陰陽五行論(肝=木・心=火・脾=土・肺=金・腎=水)思想のうち、脾臓の気が虚(弱くなった)した状態のことを指し、一般的には消化不良や食欲の不振などの胃腸障害に、疲れやすい・体力の低下といった全身症状を伴うことが多くなります。

 

陰陽五行論から五臓六腑の考え方

漢方医学で考える脾臓の働きは、水穀(2,3000年前の考え方で、いわゆる主食と考えた方が無難)の“気”を取り込む働きがあり、生命活動に必要物質(精微=血液)を作り出し、体の隅々にまで分配する働きを持つといわれています。

このため「後天之本」・「気血生化之源」ともいわれ、その性質は動くことを好み、五行より太陰湿土に属すことから、湿気・濡れたりすることを嫌います。

又、五行論から、木克土(木=肝=精神的ストレスを受けやすい)克-----優位に立つ(土=脾臓)により、精神的ストレスなどで消化不良・腹痛(胃炎や胃潰瘍など)・下痢(例えば過敏性大腸炎など)・食欲不振・貧血症状といった諸症状が起こり易くなります。
ストレス性の胃腸炎など、2010年現代にも当てはまることも多く、驚かされます。

 

脾虚 (食欲不振・疲れやすいなど)に効果的な漢方処方

半夏瀉心湯
日本漢方の効能・・・みぞおちがつかえ、時に悪心、嘔吐があり食欲不振で腹が鳴って軟便又は下痢の傾向のあるものの次の諸症:急・慢性胃腸カタル、醗酵性下痢、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃炎・胃潰瘍や逆流性食道炎、胃弱、二日酔、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症などに応用可能です。

 

中医学解説

【効能】和胃降逆・消痞・止瀉・清熱・調和腸胃
【適応症】悪心・嘔吐・吃逆・上腹部の膨満感とつかえ(圧するとやや抵抗がある)などの胃気上逆の症候に、腹鳴・下痢などをともなう脾胃不和に用います。

舌苔は白~微黄・脈は滑。発熱性疾患で、少陽病(半表半裏症)に対し誤って下法を行ったときに発生することもあります。

【類方処方比較分類

安中散
:安中散は、漢方の古典といわれる中国の医書『和剤局方収載。
日本漢方の効能・・・ 腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛または腹痛があって、ときに胸やけ、げっふ、食欲不振、はきけなどを伴う次の轄症:神経性胃炎、慢性胃炎、胃炎・胃潰瘍・胃アトニー・逆流性食道炎等に応用可能です。
効能は、温中散寒・止痛・止嘔

胃寒の腹痛に用い、冷えや寒冷の飲食物などで発生する腹痛(とくに上腹部痛)・腹部膨満・悪心・嘔吐・呑酸などの症状に使用します。


人参湯

2000年前の医学書、金匱要略記載、胃腸機能の衰弱に胃部を温める働きがあり、手足を温めて体調を良くします。倦怠無力感・声に力がない・息切れ・食欲が少ない・腹がよく張る・手足や腹の冷え・下痢気味等の方の胃腸虚弱・消化不良・慢性胃腸炎・胃炎・胃潰瘍・慢性結腸炎・胃アトニー・下痢・嘔吐・胃痛など使用されています。
冷たい飲食物の取り過ぎや寒冷の環境によって悪化する人にケースに適応します。


黄連解毒湯

六君子湯:元来、胃腸虚弱、脾虚と痰飲の証が著明。
脾虚の代表的漢方処方、胃腸内の水分代謝を改善することなどの作用で諸症状を改善。
六君子湯は、8種類の生薬から構成され、蒼朮または白朮・茯苓・人参・半夏・陳皮・大棗・生姜・甘草 の8種類の生薬が組み合わされています。

胃腸の働きをよくして、水分の停滞を改善、その作用は胃もたれ、胃内停水(胃のチャポチャポ)、吐き気、食欲不振、お腹のゴロゴロ、軟便などに用います。
冷え症で胃部圧重感があり、軟便気味で疲れやすい、胃炎、胃拡張症、慢性胃腸カタル、胃アトニー症、胃下垂症、胃神経症、つわり、逆流性食道炎、胃潰瘍、虚弱児の食欲不振などに応用。


胃炎・胃潰瘍の漢方薬/東京都目黒区漢方薬局 桂林堂薬局

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