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肝臓病と漢方処方、漢方薬とその応用に牛黄・熊胆 

肝臓解毒能力を高めて健康に、二日酔いのつらさも解消

天然生薬、牛黄や熊胆
胆汁の分泌促進に優れ、そのほかにも肝保護・抗炎症・解熱作用・抗血栓・鎮静等の作用があり、貴重な天然生薬牛黄・熊胆は、C型肝炎など、肝臓・心臓病にも応用されています。

C型肝炎・肝硬変・肝炎
牛黄
には赤血球新生促進、胆汁分泌、肝臓保護作用、強心作用などがあり、肝臓の解毒機能を高めて二日酔いを防ぎ、慢性疲労、肝障害の改善にも効果的に作用します。

漢方の専門誌に、劇症肝炎・急性黄疸型肝炎などに0.6gを茵ちん蒿の煎湯で服用するとあるように、熊胆の主要成分UDCAは利胆作用があり、胆汁の流れを良くし、肝臓の血流を良くし、肝臓の細胞を守ります。UDCAのC型肝炎疾患に対する効能が2007年に追加され、肝臓の炎症を軽減し、病状の進展を抑制する効果が期待できます。そのほか、強心剤、脳梗塞後遺症など、色々な薬品に利用されています。


ゴオウも熊胆も、高価な天然漢方生薬であり誰でもできる方法とは思いません。
ただ、京都府立医科大の研究では、どのような治療でも肝機能の改善しなかったケースにゴオウと熊胆を使用したら、見事に肝機能が改善したこと、その後使用の中止で悪化し、再使用で再び改善したことを報告しています。

また熊胆の主成分はウルソですが、使用した熊胆の量は現在使用されるウルソの1/10に足りませんから、ウルソが効いたとは考えにくく他の複合漢方薬成分との相乗効果だと考えられ、やはり熊胆でなければダメなのでしょう。

肝臓ガン治療を漢方薬でするにしろ、現代医学的な治療をするにしても、ゴオウと熊胆を組み合わせて使うことをお奨めします。

また肝臓癌にはなっていないが、C型肝炎・B型肝炎で肝機能が改善していないケースほど肝臓ガンへ発展しやすいことから、予防の意味合いも含めてゴオウと熊胆を使って肝機能を改善させたら、肝臓ガンへの進行を遅らせることができるのではと考えます。 文献を見ると、非常にきれいなデータが出ているのですが、高価なことが欠点です。

C型肝炎・肝硬変・肝炎の血小板減少に
漢方処方人参養栄湯の血小板減少に対する作用

人参栄養湯エキス顆粒4g/日の投与を行ない、漢方薬投与後3ヵ月後には紫斑は左下腿,右前腕などに残っていたが,「先日農作業で右手に切り傷を受けた時,今まではなかなか出血が止まらなかったが,今回の怪我ではすぐに出血がとまった。」と驚きをもって報告してくれた。

なお,この時の血小板数3.8万/mm3であった。投与後1年で血小板数11万/mm3とそれまでより激増した。現在は紫斑や皮下出血は焼失している。人参栄養湯はその構成生薬よりコルチコステロン分泌促進,免疫増強,細胞寿命延長,環状ヌクレオチドに対する作用などがありこの度の症例に対しても,これらの生薬が作用するための患者との証の合致が得られたためと考えれる

 

人参養栄湯
気血両虚・安神に対する漢方処方で1107年和剤局方記載、十全大補湯の証に、精神不安など、神経症状がある方に使用されています。

体力・気力を補い、元気を取り戻すのを助けます。冷え性で貧血気味・顔色悪く、気力がない・疲れやすい・食欲不振・頭がふらつく・目がかすむ・筋肉のひきつり・健忘・眠りが浅い・寝つきが悪いといった症状等に効果があります。
全身の代謝を促進し、体を温めて消化吸収を強め、元気をつけ疲労感を除き抵抗力を増し、タンパク合成・造血・免疫力・精神安定に働きます。
慢性肝炎・ガン治療補助・慢性腎炎・自律神経失調症・不眠症・気管支炎等に応用されています。
成分:人参・黄耆・当帰・地黄・白朮・茯苓・芍薬・桂皮・陳皮・遠志・五味子・甘草


黄耆は病気に対する抵抗力を高める

漢方医学では、体力や抵抗力の源である生命エネルギーを「気」という概念でとらえ、気の産生を増すことで体力や抵抗力を高める生薬を補気薬と言い、補気薬の代表格の一つがが高麗人参と黄耆です。


がんの漢方治療で補助利用されている補中益気湯や十全大補湯、人参養栄湯など体力や免疫力を高める効果をもつ漢方処方の多くが、人参と黄耆の組み合わせを基本にしています。

黄耆はマメ科のキバナオウギの根で、黄耆の多糖類成分にはインターフェロン誘起作用やリンパ球の活性化など免疫機能増強作用があり、病気全般に対する抵抗力を高める効果が期待できます。

皮膚表面の血液循環や新陳代謝を良くし、皮膚の傷の修復を促進する効果や、肝細胞の再生を促進する作用があると言われています。

また、黄耆には体内から余分な水(水毒)を排除する作用(利水作用)もあります。
人参は体液を保持する作用があり、長く服用するとむくみや血圧の上昇が起こりますが、利水作用をもつ黄耆と組合せることによって、人参の副作用を軽減しつつ、体力や抵抗力を増強する効果を相乗的に高めることができます。


人参養栄湯の主要成分、黄耆の抗ガン作用

マウスに抗がん剤を投与して骨髄にダメージを起こす実験モデルで、マウスの腹腔内に黄耆エキスを投与すると、造血能の回復が促進されることが確認されています。
黄耆エキスが骨髄の造血支持細胞の生存率や増殖能を高め、造血機能を高める増殖因子の産生を促進する効果などが報告されています。

 

C型肝炎・肝硬変・肝炎

漢方生薬、冬虫夏草

冬虫夏草とうちゅうかそう)は、菌類の一種で、ヒマラヤ地方の海抜3,000mから4,000mの高山地帯で見つかります。この菌は、地中に暮らす(蝙蝠蛾)の幼虫に寄生して、春から夏にかけて地上に現れ、6月ごろに採集の時期となります。
冬虫夏草を発見することは難しく、大雪原の中から、わずか三センチほど顔を出しているのを見つけ出さなくてはいけません。よほど熟練した人でも、一日中山の中を歩いて、せいぜい10グラム程度だといいます。
現地での買い付け価格は、品質にもよりますが、1kgで20万円=1g200円くらいになるそうです。
買い付けた冬虫夏草は、1KGにつき1万円くらいの税金をネパール政府に払わなければいけないそうです。
市場に出ると、1kg60万=1g600円になるといわれています。

冬虫夏草に含まれるβ-グルカン(多糖体)は、アガリスク茸の17倍、普通のキノコの約170倍と多量に含まれています。免疫力を高め、壊れた細胞を修復する力が強いといわれています。 さらに、「メラトニン」が含まれていることも判明し、メラトニンは、間脳上部の松果体という内分泌器官から分泌される脳内ホルモンで、不老長寿のホルモンとして注目されています。
チベットの薬物書「甘露宝庫」(1400年頃)に「体の力と失われた精気を回復させる。すべての身体機能を整え、体力や熱の偏重による病気にならない等すばらしい効果があり、副作用がなく、効能の宝庫である」と記されています。
1987年には中国の医療機関向けの一級漢方に認定され、1995年には国宝級の国家指定食品になりました。


冬虫夏草にはさまざまな効果・効能があり、スタミナ不足や過労,耳鳴り,喘息,精力減退,生活習慣病,運動能力低下,アトピー性皮膚炎,糖尿病などに効果があり、抗ガン(肺ガン)・肝炎・肝硬変などにも効果も期待されているとのことです。
★日本の厚労省外郭団体サイトには、「慢性疲労や病後の回復によい」などといわれ、化学療法後のがん患者の生活の質(QOL)と細胞性免疫の向上、および肝炎の患者の肝機能の向上に対しては、一部にヒトでの有効性が示唆されていると記載されています。

柴胡剤の肝臓病への応用、加味逍遥散

加味逍遥散
更年期障害のファーストチョイスに加味逍遥散というくらい、あまりにも有名な漢方処方で、職場の人間関係などによるストレスなどに、加味逍遥散が随分助けてくれます。嫌な上司・家庭内でのトラブル・仕事上での人間関係などから起こりやすい精神神経症状にとてもお勧めです。イライラしたり、やたらと怒りっぽくなったりする方に良く効きます。

宋時代(1107~1110年)和剤局方記載
漢方的な治療法は、気滞血瘀・肝気鬱結・肝陽上亢で、気・血の流れが悪く、停滞している“気・血・水”の流れをよくすることで、精神神経状態を落ち着かせ、血液循環を改善し、清熱作用で上半身の余分な熱(のぼせ傾向)を取り去ります。
ホルモンバランスを整え、生理不順や生理痛・イライラしたり怒りっぽくなる・やる気の低下・めまいやフワフワ感・動機・上半身が熱くなるのぼせ傾向や発汗・寝つきが悪い・不眠症・不安感・抑うつ状態・焦躁感・頭痛・肩こり・倦怠感・多汗症・赤面症・ニキビ・慢性肝炎・子宮筋腫・不妊症などの症状・病気にまで適応します 。

漢方薬局東京都で漢方歴30年|漢方薬相談は目黒区中目黒の桂林堂へ

肝臓病C・B型肝炎、肝硬変

C型肝炎・肝ガン・漢方薬牛黄/東京都目黒区漢方薬局 桂林堂薬局